妊娠中の腰痛を和らげる科学的アプローチ
妊娠中、腰の痛みが気になっていませんか?実は妊婦さんの約80%が腰痛を経験すると言われています。私も妊婦さんから「朝起き上がるのがつらい」「長時間立っていると腰が重くなる」といった声をよく聞きます。この記事では、妊娠中の腰痛の原因と、安全に緩和する方法を科学的に解説します。
どうして妊娠中は腰が痛くなるの?
妊娠中の腰痛の主な原因は「リラキシン」というホルモンです。このホルモンは赤ちゃんが産道を通りやすくするために、骨盤周辺の靭帯を緩める働きがあります。しかし、この変化によって腰を支える力が弱まり、腰痛が起こりやすくなるのです。
妊娠中の腰痛を和らげる5つの方法
- 適度な運動:ウォーキングや妊婦ヨガなどの軽い運動がおすすめです。日本産婦人科医会では1日30分程度の運動を推奨しています。
- 正しい姿勢:お腹が大きくなるにつれて重心が変化します。背筋を伸ばし、骨盤を軽く前に傾ける意識が大切です。
- 体を温める:入浴や温タオルで腰を温めると、血流が改善され痛みが和らぎます。
- クッションの活用:横向きで寝るときに、抱き枕やクッションを挟むと腰への負担が軽減されます。
- 専門家のアドバイス:姿勢や動作の専門家に相談し、個々の体の状態に合ったアドバイスを受けましょう。
避けた方がいい腰痛対策
妊娠中の腰痛対策には注意が必要な方法もあります。特に以下のような方法は逆効果になる可能性があるので注意しましょう。
- テニスボールやフォームローラーで強くマッサージする
- 資格のない整体師による「骨盤矯正」
- ボキボキ音を鳴らすような矯正
- 医師の指導なしに骨盤ベルトを長時間使用する
医学的な検査で異常がない場合のアプローチ
病院での検査で特に異常が見つからない場合、ファシア(筋膜)の状態に注目したアプローチが有効なケースがあります。リアライン・ラボでは、姿勢と動作の専門家が筋膜リリースや関節の調整を行いながら、日常動作の改善をサポートします。
専門家に相談してみる参考文献
- 日本産科婦人科学会「妊娠中の腰痛対策ガイドライン」
- 厚生労働省「妊婦の健康管理」
- 国立成育医療研究センター「妊娠中の運動指針」