30代女性の5人に1人が悩む子宮筋腫、その症状と対処法
「生理のたびにひどい痛みに耐えている」「ナプキンを1時間おきに変えないと間に合わない」「妊娠を希望しているのにうまくいかない」...30代の女性によくみられるこれらの症状、実は子宮筋腫が原因かもしれません。生理痛を我慢し続けたり、不妊治療だけを続けたりする前に、まずは子宮筋腫の可能性について正しく理解しておきましょう。
こんな症状があれば要注意
- 出血量が多い:夜用ナプキンでも昼間1-2時間ごとに交換が必要
- レバー状の血の塊が頻繁に出る
- 年々生理痛が重くなる
- 下腹部の圧迫感や膨満感
- 貧血によるめまい・倦怠感
日本産科婦人科学会の調査によると、30代女性の20-30%に子宮筋腫が確認されています。特に出産経験のない女性では発症リスクが高いことが分かっています。
子宮筋腫の適切な治療法
まずは産婦人科で診断を
不妊や貧血の原因になる前に、早めの診断と適切な治療が大切です。超音波検査で筋腫の位置や大きさを確認しましょう。
主な治療法
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薬物療法
- 低用量ピル(出血量の調節)
- GnRHアゴニスト(一時的に閉経状態に)
- トラネキサム酸(止血剤)
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手術療法
- 筋腫核出術(筋腫のみ除去)
- 子宮全摘出術
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新しい治療法
- UAE(子宮動脈塞栓術)
- FUS(集束超音波治療)
日本産科婦人科学会のガイドラインでは、症状がない場合は経過観察も選択肢とされていますが、妊娠希望の場合や貧血がひどい場合は早めの治療が勧められます。
避けるべき危険な民間療法
- 自己流の骨盤矯正:医学的根拠なし
- 強く押すマッサージ:炎症を悪化させる恐れ
- きつい矯正下着:血流を妨げ症状悪化の可能性
検査で異常がない場合のケア
病院の検査で特に異常がみつからず、それでも不快な症状が続く場合、組織の癒着や骨盤の歪みが関係している可能性があります。
厚生労働省の調査では、産後女性の約60%が何らかの骨盤周辺の不調を経験しています。筋肉や筋膜のバランスを整える専門的なケアが有効なケースもあります。ただし、最初に必ず医療機関で検査を受けることが最優先です。
今すべき行動
- 症状がある場合はまず産婦人科受診
- 検査で異常がない場合、専門家による組織ケアを検討
不快な症状を我慢し続けるのはもうやめましょう。今すぐ行動を起こすことが、快適な毎日への第一歩です。