月経の度に鎮痛剤が手放せない、夜用ナプキンでも漏れてしまうほどの出血がある、楽な姿勢が見つからないほどの骨盤痛――こんな症状に心当たりはありませんか?実はこれらの症状、子宮筋腫が原因かもしれません。
30代女性の4人に1人が抱える子宮筋腫の真実
日本産科婦人科学会の調査によると、30代女性の4人に1人、40代では3人に1人が子宮筋腫を有しています。自分だけではない、と知ることで少し気が楽になるかもしれませんが、放置しておくと症状が悪化する可能性があります。
子宮筋腫が引き起こす3大症状
- 過多月経: 月経血量が増加(1回の月経で80mL以上)
- 骨盤痛: 筋腫が神経を圧迫(持続痛・月経時増悪)
- 圧迫症状: 膀胱/直腸への压迫(頻尿・便秘)
最新の治療選択肢:3D腹腔鏡手術
近年、3D腹腔鏡下子宮全摘術が注目されています。この手術方法には以下のようなメリットがあります:
- 開腹手術に比べ入院期間が短い(平均3-5日)
- 術後疼痛が少ない(J Minim Invasive Gynecol誌の報告)
- 5mm以下の小さな創のみ(美容面でのメリット)
避けるべき民間療法
効果が期待できないだけでなく、危険な場合もある民間療法には注意が必要です:
- 骨盤矯正: 筋腫缩小効果は医学的に立証されていない
- ハーブ療法: 過多月経を悪化させる可能性(日本産科婦人科学会警告)
- 自己流マッサージ: 筋腫捻転のリスクあり
まずは専門医への相談を
厚生労働省の調査では、子宮筋腫による手術件数は年間約7万例。適切な治療時期を逃さないためには、超音波検査による早期診断が重要です。気になる症状がある方は、まずは産婦人科専門医の受診をお勧めします。
検査で異常がない場合、組織の癒着が原因の痛みである可能性があります。そのような場合には、専門家による組織間リリースが役立つことがあります。
参考文献:
- https://www.jsog.or.jp - 日本産科婦人科学会ガイドライン
- https://www.mhlw.go.jp - 厚生労働省患者調査
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov - 腹腔鏡手術の有効性