野球選手の脇腹痛は意外に深刻な怪我である理由

野球選手の脇腹痛は意外に深刻な怪我である理由

野球選手が脇腹痛に悩まされる理由

野球選手など、身体を捻るスポーツを行う人々は脇腹痛に見舞われやすいです。特にピッチャーやバッターは、投球や打撃の際に腹部を強く捻るため、脇腹痛のリスクが高まります。そして、一度発症するとなかなか治らない,さらには復帰後も違和感に悩まされる、さらには・・・・。選手泣かせのこの怪我について解説します。

 

脇腹痛の主な原因:内腹斜筋と外腹斜筋の肉離れ

野球選手が感じる脇腹痛の主な原因は、内腹斜筋や外腹斜筋の肉離れです。これらの筋肉は、身体を捻る動作に大きく関与しています。

エコー検査を行うと、内腹斜筋や外腹斜筋とともに、筋肉が触れている筋膜に損傷が見られます。これが脇腹痛の直接的な原因となります。

腹横筋に損傷が及ぶこともあります。その場合は咳やくしゃみでも激痛が走ることがあります。

 

治ったと思っても違和感は残る

安静にすることで痛みは軽減しますが、違和感はずっと残ります。これは筋肉や筋膜の損傷は治癒しても、筋間の癒着が残ってしまうためです。筋間の癒着が治らないと、しこりが残り、脇腹痛が再発する可能性があります。

これにより、思い切り身体を捻ることに怖さとためらいが生じてしまい、パフォーマンスにも影響を及ぼします。

 

第11肋骨と肋横突関節の痛み

脇腹痛は、第11肋骨を下方に引き下げることで、肋骨の付け根の関節(肋横突関節)の痛みを引き起こすことがあります。

脇腹痛から第11肋骨のマルアライメントを経て、肋横突関節に異常を起こすと、その周囲の多裂筋の痛みが慢性化します。時には急性腰痛を引き起こすこともあります。

この場合、多裂筋をいくら治療しても、肋骨からの影響が解消されない限りは治りません。

 

筋間の癒着をリリースする

脇腹痛の解決策は、筋間の癒着を丁寧に、完全にリリースすることです。損傷部位よりも癒着は広がっていることも珍しくありません。全域にわたって丁寧にリリースすることが必要です。

圧迫するようなマッサージは全く効果がありません。癒着をリリースするどころか悪化させる危険性の方が高いのです。物理療法でも癒着のリリースする効果は期待できません。

癒着をリリースするには、精密な癒着部位の判定に基づきハイドロリリースか組織間リリースを行うしかありません。

 

まとめ

脇腹痛は野球選手にとって深刻な問題です。しかし、適切な診断と筋間の癒着のリリースにより、その痛みを軽減し、パフォーマンスを向上させることが可能です。

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